MONSTER
2003年・アメリカ
パティ・ジェンキンス監督
★★★★★
あらすじ
1986年、フロリダ。ヒッチハイクをしながら男に身体を売る生活に疲れ果て、自殺する覚悟を固めたアイリーン・ウォーノス。有り金の5ドルを使い果たそうと飛び込んだバーで、彼女は一人の女性セルビーと運命的な出会いを果たす。同性愛の治療を強制されフロリダにやってきたセルビーもまた自分と同じように社会からの疎外感を抱いて生きていた。初めて自分を偏見なく受け入れてくれる人物と出会ったと感じたアイリーンは、“一緒に暮らそう”と提案する。しかしそのためにお金が必要になった彼女は、再び客を取るため道路脇に立つのだったが・・・。
*****
何よりすごかったのが、主役のシャーリーズ・セロンの別人ぶり。
めっちゃセクシーで美人なセロンが、体重を13kg以上増やしてぶっさいくに変身。
眉毛もないし、歯並びもガタガタだし、もともとの優雅な物腰の欠片もなくて、
ただただアイリーンを演じきっていた。
LUXスパモイストの
CMとは全くの別人。
シャーリーズも良かったけど、セルビー役のクリスティーナ・リッチも良かった。
内容が内容なので、見おわった後はやるせなさでいっぱい。
生きるっていうことを根本から考えさせられた。
連続殺人犯に感情移入なんてと思っていたけれど、
思わずアイリーンに感情移入して見てしまった。
だから最後の裁判のシーンは胸が痛くて堪らなかった。
愛する人を信じ、裏切られても、それでも愛して、愛する人を守り通したアイリーン。
彼女のやったことが正しいとは思わないけれど、絶対彼女だけが悪ではないと思う。
見おわった後、涙は出なかった。
ただ感動を誘う、お涙頂戴的な映画ではないのは確か。
これは絶対に見るべき!