その日は泣くだけ泣いて、寝た。
次の日の朝は、腫れぼったい目で登校した。
一応テストに備えて教科書やノートを見てみるも、全然頭に入らなかった。
教室に入ってきた友達が私の顔を見て心配したのか、
「どうしたん?顔色悪いで?」
と声をかけてくれた。
「せんぱいに、ふられた」
やっとの思いでそれだけ言うと、堪えきれずに思わず泣いてしまった。
泣きながら出来事を説明すると、友達は
「もういっかい電話して、ちゃんと説明してもらいな?」
と言ってくれた。
その後、ほとんど何も考えられないままテストを受けて家に帰った。
テスト期間が終わって、ちょうどSの誕生日の一週間後にSに電話をかけた。
「もしもし?」
「元気?」
「んー、まあまあかな?そっちは?」
「元気なわけないやん。テストもボロボロやったし・・・」
「そっか、ごめんな・・・」
「なんで?何があったん?お願いやからちゃんと説明して」
「実はな・・・」
その後Sは、誕生日のことについて説明してくれた。
バイトの人間関係でいろいろあって、精神的にしんどくなっていたこと。
私との遠距離恋愛が思いの他辛かったこと。
その他にもいろいろあって、気分が沈んでしまってどうしようもないこと。
Sの話を聞いた私は、Sを責める気にはなれなかった。
寧ろSを支えてあげることができなかった自分が情けなくて、悲しかった。
最後に、勇気を出してSに尋ねた。
「もう、終わり?友達には戻れへんの?」